ICU看護師の役目は患者にとって、安全・安心の治療環境を整えることです。
ICUは重症患者を集中的に治療する場所で、24時間の監視体制が敷かれています。
ICUは治療目的に応じて、HCU（高度治療室/準集中治療室）やNICU（新生児集中治療室）などに分けられています。
これらのどれにおいても、患者の生命維持のため、様々な計測機器や医療機器、薬剤機器などが備えられています。
ICU看護師には、そうした機器の操作スキルが求められます。

ICU看護師は患者の状態をモニタリングしながら、患者が少しでも安楽でいられるようケアする役割があります。
早期回復には患者の意欲も必要なので、コミュニケーションを図りながら励ますことも大事です。
そして、ICUではチーム医療となるので、スタッフ同士のコミュニケーションも不可欠となります。
急性期ではリーダーが一人指名され、集中治療室の指揮を執ります。
その、重要な任務に看護師が当たることもあるので、ICU看護師にはクリティカル領域の幅広いスキルが求められるのです。

その他、ICUでは機能改善や早期離床を促すため、リハビリテーションとの連携が必要となります。
そのためICU看護師には、患者の状態を適切に評価するアセスメント能力も要求されます。
また、回復を促す患者ケアだけでなく、当然、終末期ケアを担うこともあります。
そのようなケアでは患者本人と共に、患者の家族のケアも含まれてきます。
患者の様態によって家族の心境は変化するので、常に寄り添った対応が大事です。
加えて、患者が最後を迎える準備も行うことになりますが、携わる看護師が慌てたり感情的にならないよう、気をつけなければなりません。