ICU看護師に向いている人を知るためには、ICUがどのようなところでどんな仕事をするのかを知ることが重要です。
そもそもICUとは、重篤な症状の患者さんを集中して治療するための病室です。
全国では780以上の病院にICUがあり、大学病院や総合病院などに設置されていることが多いです。
1人の患者さんがいくつかの疾患を持っていることが多いため、患者さんの状態を総合的にチェックしなくてはいけません。
そのため、ICU看護師には高度なスキルや知識を求められ、仕事はハードであり緊張感を伴う職場でもあります。
ICUではモニター・ドレーン・人工呼吸器など多くのものを管理しなければならないのと、呼吸・心拍・血圧を始めとする全身の状態も管理しなくてはいけません。
入室している患者さんは重症の人が多いので、異常があれば早い段階で対処する必要があります。
そのため、普段からわずかな変化も見逃さないように心掛ける必要があります。
それに加えて、患者さんを清拭しながら皮膚の状態を確認したり、状態が安定した患者さんを退室させたり転棟する準備をすることも業務の1つです。
このようにICU看護師は他の病棟にも増して大きな責任が伴うため、隅々まで観察する眼と幅広い分野にわたる看護知識を兼ね備えた人が向いています。
また、何かの異常を発見しても異常の原因がわからなければ適切な対処ができませんし、患者さんの小さな変化が重篤な症状につながるサインとなることもあるので、些細な変化でも見落とさずにそこから状況を予測できる力も求められます。
そして、そのような環境でも責任感を持って看護にあたれる精神力の強さも必要でしょう。